無意識の中、ふと意識をかすめる“何か”に気付いたとしても
それは言葉という“カタチ”以前のもので、記憶の断片のようにも捉えられ
気にも留めなければ
そのままに通り過ぎていくもの。
___水の中手のひらをすり抜けていく魚のように。
或いは風に吹かれる砂塵のように一瞬で消えていく。_____
一体それは誰の記憶で誰の想いなのか。
訴えているのか、
語りかけているのか、
或いは…ひとり語りなのか。
それは、何処から切り取った想いの断片のようなもので
けれどそこに意志はなく色もなく、
何ひとつ意味のないものだとしても、
それらはこの世界で言葉という形を与えられるのを待っているかのように。
意識の中を漂いただ浮遊するだけのものだとしても。
私はその“想いの欠片のようなもの”を手繰り寄せ、言葉へと変換していく。
そうして言葉へと変換されたそれは詩となり
-あなた-へと届く。